音楽への"homage"を主題として、思いつくまま気侭に書き連ねています。ブログ名はアルノルト・シェーンベルクの歌曲から
Try to remember

Try to remember

今日で9月も終わり。
数日前から一気に秋めいてきている。まもなく木犀が香りだすだろう。

この歌で、これ以上のものはない と断言したい。
歌詞はこちら

(とはいえ、もしかしたら「これ以上」のものに出会う可能性もあるけれど)

シンガーズ・アンリミテッドというグループの A CAPELLA というアルバムの最後に収録されている。

ジーン・ピュアリング
ドン・シェルトン
レン・ドレスラー 
そして紅一点となるボニー・ハーマン の4名のジャズ・コーラス・グループ。

ステージやライブ・ハウスでの活動ではなく録音スタジオでのみ。
別にグレン・グールドに倣ったというわけではなく、バンマス(少し古いかな)というかバンド・リーダーのジーン・ピュアリングによる絶妙かつ繊細極まる、そして高度なアレンジがソレを要求している。

メンバーは4名だとしても、多重録音により複雑なハーモニーを実現していて、聴いていて気持ちよくなることは、いわば必然なのだ。ア・カペラ、つまり無伴奏なのだから、至純のハーモニーが聴ける。しかもスウィング感を失うことがない(多重録音をすると、どうしても合わせようという気持ちが働くせいか音楽の息づかいといったものが希薄になりがちなんですね—僕の経験からもそういえる)。

だからアップ・テンポの曲からしっとり歌われるバラード系までその歌唱は見事としかいいようがない。

そしてア・カペラだから伴奏するバンドのスタイルやサウンドの影響はまったくうけず、時代やトレンド、流行から完全に切り離される。
(バック・バンドを入れた作品もありますが。特にオスカー・ピーターソンのトリオと入れたアルバムは最高)

シンガーズ・アンリミテッドの音楽は、おしゃれなカフェのBGM「としても」最高。そのような(センスのよい)カフェはメニューから内装までとても洗練されている(はずだ)と思うのだが、いまだそのようなカフェがあったことがない。カフェのオーナーさんにはぜひ一考いただきたい….

この曲を知ったのはキングストン・トリオ。つづいてブラザース・フォア。

TRY TO REMEMBER The Brothers Four-Campfire 14

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